[徹底解説]脂肪乳剤について

[脂肪乳剤の投与速度]

0.1g/kg/時以下

[必須脂肪酸欠乏症]

脂肪乳剤を投与しない静脈栄養管理下では、小児で約2週間、成人で約4週間で発生する。
予防のために週2回の投与が推奨される。
脂肪乳剤の投与は脂肪肝やTPN関連肝障害発生予防のためにも有用。

[高トリグリセリド血症]

高トリグリセリド血症を認めるにも関わらず脂肪乳剤を投与しつづけた場合、
膵炎や肺機能障害をきたす可能性があるため注意深くモニタリングする必要がある。
脂肪乳剤投与中の血清トリグリセリド濃度は300〜400mg/dLまでが許容範囲だが、
中性脂肪の血清からのクリアランスも考慮すると可能な限り0.1g/kg/時以下で投与する。

[注意]

1.禁忌:使用しない
血栓症の患者:凝固能更新により症状悪化のおそれ
重篤な肝障害のある患者:症状悪化のおそれ
重篤な血液凝固障害のある患者:出血のおそれ
高脂血症の患者:症状悪化のおそれ
ケトーシスを伴った糖尿病の患者:ケトーシス亢進のおそれ

2.慎重投与:速度を遅くして投与
肝機能障害のある患者:肝機能悪化のおそれ
血液凝固障害のある患者:凝固能亢進または低下のおそれ
呼吸障害のある患者:症状悪化のおそれ
低出生体重児
重篤な敗血症の患者:症状悪化のおそれ

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